お金持ちが寄付を積極的に行う理由|日本とアメリカで価値観が違う?

 

こんにちは‼️ずぜあどです🤗

 

お金持ちの寄付はキリスト教文化圏の影響?お金でなくてもOK?


キリスト教文化圏、特にアメリカ(米国)などでは、寄付や募金をすること、ボランティア活動に参加することが、お金持ちのみならず、一般層でも極自然なこととなっています。

 

成功したお金持ちであれば、自ずと一般層よりも多くの金額を寄付することになります。

 

しかも、アメリカ人にとっては、寄付とは必ずしもお金を出す行為に限りません。

 

例えば、不要な家具や日用品、洋服などを無料で纏めて引き取るThrift Store(スリフトストア)と呼ばれるリサイクルショップが多く存在します。


駐在や留学でアメリカに住んだ経験がある方はご存じと思いますが、これらは主にキリスト教系などの慈善団体が運営しており、不要な品物を引き取る代わりに、品物相当代金の寄付を行ったという証明書を発行してくれるのですね。

 

アメリカでは、個々人が須く(すべからく)税務申告を行う制度になっており、その寄付をした証明書を添付すると、税控除の対象として認められることになるのです。


ただし、相当量の不要品をThrift Storeに寄付したとしても、実際の控除額は微々たるもの。

 

税控除を狙ってThrift Storeに寄付する人は、お金持ちであれ、一般人であれ少数派です。

 

飽く迄も、無料で断捨離でき、かつ寄付行為を行えることに魅力があるのです。

 

確かに、キリスト教会の日曜礼拝などでも、参加者は少額でも献金(寄付)をするのがお作法になっていますね。

 

お金持ちほど盛んに寄付行為を行うのは、アメリカでは文化面の影響も大きそうです。


お金持ちの寄付に関する税制は日本よりアメリカが充実?


税負担の重いお金持ちが寄付行為を行うことは、節税対策にもなりますが、これは日本もアメリカも共通です。

 

上のThrift Store(スリフトストア)の例でも見たように、アメリカでは寄付行為に関する税制が日本よりも遙かに充実しています。

 

アメリカでは、自治体や各種学校などへの寄付の他、宗教・芸術など広範な関連団体への寄付が税控除の対象として認められるようになっています。


一方、日本では、お金持ちの個人が寄付行為として認められるのは、都道府県や市などの地方自治体、もしくは一部の学校やNPO団体など、対象が相当に限定されてしまいます。

 

これは、寄付を無制限に認めてしまうと、お金持ちが自ら設立した団体や知人の団体などに寄付行為を行って、実質的な脱税を招くリスクを日本の税務当局が恐れているもの、とも考えられますね。


それでも、日本には「ふるさと納税」の制度が存在し、昨今は注目を集めています。

 

これは、被災地などを含めどこかの自治体に寄付をすると、お礼の特産品を受け取れ、かつ税控除が受けられるという仕組みです。

 

寄付をすれば税控除が受けられるという点では、日本もアメリカも基本は同じです。

 

双方の違いは、寄付による税控除の程度問題なのですね。


お金持ちの寄付は世間へのアピールと自身への戒め? 

 

 お金持ちの寄付行為を心理面から探ると、大きく分けて2つの理由があるのではないかと考えられます。

 

まず、成功してお金持ちになると、とかく市井での妬みや嫉みを買いやすくなることは、容易に想像がつくでしょう。

 

そこで、高額の寄付を進んで行えば、一般層から好意・評価を得やすくなることは否定できません。大きく稼がせてもらった分は、寄付行為を通して社会に還元しているよ、という大義名分をお金持ちは得ることができます。

 

これが一つ目の理由です。

 

次の理由は、寄付行為がある種の「痛み」を伴うことに関係します。

 

成功したお金持ちであっても、自ら苦労して稼いだお金を、本来であれば赤の他人に差し出したいとは思わないのではないでしょうか。

 

苦労の末に手にした今の成功を失う恐れを心の内に抱いているからこそ、お金持ちは敢えて寄付行為という「痛み」を自身に課して、物事のバランスを保とうとしているのではないか、とも考えられるのですね。


私の知る範囲でも、成功したお金持ちは、トライアスロンに挑戦したり、年数回の本格登山を行ったり、手弁当で国際NGO団体の運営を手伝ったりなど、楽しみつつもある種の「痛み」を自身に課すことを良しとする傾向があることは否定できません。

 

ただ、アメリカのお金持ちのように、高額の寄付を行ったり、難民の子供を養子に迎えたりなどの手段を使っての社会還元という点では、まだまだ日本のお金持ちは弱い感があります。

 

以上となります。

 

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