子供を『成功者』にするために、親が幼少期にするべきことは?

 

こんにちは‼️ずぜあどです。

 

今回は自分の子供が成功者としてなっていくために幼少期の頃からどのようなことをしていけばいいのかご紹介します。

 

● IQ教育の伸びは長続きしない

 

幼少期の経験がその後の人生を大きく左右するのは、よく言われることがある。

 

例えば、人格面の発達に関して乳幼児期に養育者との間に愛着の絆を上手く形成することは大切である。それがうまくいけば人を信頼でき、自己需要も進み安定した対人関係を築けるようになるが、うまくいかないと情緒不安定になり、人を信頼できず、自己受容もできず、大人になってからの対人関係も不安定になりがちとされている。

 

では、知的な発達に関しても、幼少期の経験が大きな影響力を持つのだろうか?

 

労働経済学に関する業績で2000年にノーベル経済賞を受賞した経済学者ジェームズ・ヘックマンは、人生のどの時点においても教育に金をかけるのが効果的かを探る研究を行っている。

 

その結果、就学前、特に乳幼児期における教育の投資効果が絶大であることを見出した。

その根拠となっているデータの一つが、アメリカで行われたペリー就学前計画である。

 

このフィールド実験では、子供たちを2つのグループに分けている。

 

1つのグループの子供たちは、3歳から2年間、平日毎日、幼稚園に通い、初歩的な幼児教育のプログラムや遊びを中心とした活動に従事した。

 

さらに、週に、一回、子供たちの親は先生から家庭訪問を受け、子供たちの様子について、また発達や教育のあり方などについて話し合う機会を持った。これには子供にとって重要な教育環境でもある親の意識を高める必要があったと考えられる。

 

もう一つのグループたちは特に何も介入を受けることはなかった。

 

その結果、介入直後の時点では、介入を受けた子供たちのIQは著しく伸びており、両グループの間に大きな差が見られた。

 

これは予想通りのことだが幼児教育にはIQを押し上げる効果が実証された。

 

ただし、IQの伸びは長続きしなかった。2年間の介入終了後では、8歳時点でほとんど差がなくなっていたのである。

 

つまり幼児教育がIQを押し上げる効果は一時的なものに過ぎなかったということだ。

 

では幼児期の教育的介入は本当に意味がないのだろうか?

確かにIQに関してはほとんど意味がないと言わざるを得ないがそれ以外の発達に関して大きな意味があることが分かってきた。

 

●人生の成功に大事な『非認知能力』とは?

 

IQに関して両グループの差は無くなってしまったわけですが、その子供たちが40歳になった時の状況を見てみると大きな違いが生じていた。

 

介入を受けた子供たちの方が、高校卒業率、収入、持ち家などの割合が高く、離婚率、犯罪率、生活保護受給率が低いことが分かったのである。

 

ヘックマンは、こうしたデータをもとに乳幼児期に重要なのは認知能力ではなく、非認知能力をしっかり身につけることだと結論づけた。

 

非認知能力とは、自分を動機付ける能力、長期的な視野で行動する能力、自分を信じる能力、他者を信頼する能力、自分の感情をコントロールする能力です。

 

その核となる要素の一つが自己コントロール力だが、最新の心理研究でも、自己コントロール力が、人生の成功を大きく左右することが強調されている。

 

例えば、多くの子供たちを対象に行われた追跡調査では、子供時代の自己コントロール能力が将来の健康や富や犯罪の有無に大きな影響を与えることを発見した。

 

つまり、我慢する力、衝動をコントロールする力、必要に応じて感情表現を抑制する力など、自己コントロール力が高いほど、大人になってからの健康度が高く、収入が高く、罪を犯すことが分かってきました。

 

このような自己コントロール能力は、まさに日本の子育てや教育において伝統的に重視されてきたと言えます。

 

日本人の『頭の良さ』は、かねてからしばしば指摘されてきたことであり、OECDの学力調査でも日本の若者や成人の学力の高さが示されているが、その理由は幼少期の育てられ方にあるのかもしれない。

 

●自己コントロール力は一生もののスキル

 

幼い子供たちを見ていると、ほのぼのしたメルヘンの世界を生きているような錯覚に陥りがちだが、自分自身の子供時代を振り返ってみればわかるように、子供なりにストレスのかかる世界を生きているのである。

 

友達から意地悪をされたり、嫌なことを言われたりして、怒りの感情に駆られることもある。運動が苦手な子は球技の上手い子や足の速い子に馬鹿にされるようなことがあるかもしれない。勉強のできない子は、勉強のできる子から嫌味を言われることがあるかもしれない。人と関わるのが苦手な子は、仲間外れにされたりするかもしれない。

 

嫌なことがあってムシャクシャするのは、大人だけではない。私たちは、子供の頃からムシャクシャする気持ちと闘っているのだ。子供時代に自分の中のムシャクシャする気持ちをうまくコントロールする力を育むことができれば、大人になって怒りの感情を爆発させて全てを台無しにすることは避けられるだろう。

 

そこにも非認知能力が深く関わっているのである。

 

自己コントロール能力が高いほど、勉強でもスポーツでも、ひいては仕事でも、誘惑に負けずに目標に向かって自分を駆り立てることができる。故に、子供時代に非認知能力を身につけることが、人生の成功につながっていきます。

 

このように自己コントロール能力を核とした非認知能力を伸ばすことは、幼少期のみならず、一生を左右するほどの大事な教育なのです。

 

ともすれば、知識を身に付けさせることばかりを考えるよりも将来勉強ができる子になっていくには、非認知能力が身につくように働きかけることが大切となります。それさえ身についていれば、友達付き合いもスムーズにいくだろうし、必要に応じて勉強でも部活でも頑張れる子になっていくはずだと思います。